終電間際のハイペースランを繰り返すイメージで
ああ!終電に間に合わない!!
己の限界を超えて走らないと、無理だ!
タクシーでは帰れない・・・
行けるか?
いや、行くしかない!
めちゃくちゃ走りまくって、ようやく電車に間に合う。
心臓がバクバク。
汗でビショビショ。
荒い呼吸を見られるのは恥ずかしい。
でも、間に合った。
少しだけ、ほっとする。
そんなことがたまにある。
そして、これと同じ感じを、毎日感じている。
仕事で。
重なるプロジェクト。
どれも取りこぼせない。
成果も出し、改善もしなくてはいけない。
もう、余裕はない。
やるしかない。
でも、すべてを同時並行で取り組めるほどの能力は、
僕にない。
マルチタスクの能力なんてない。
ならやり方は、一つだ。
一つずつ、全力で走り切るしかない。
今はまだ、走ってはないでしょ?
だからできるはず。
何かを犠牲にして。
交通事故にあった時、スローモーションで見えたり、世界に色がなくなるそうだ。
生きるためには、「不必要」だから。
それでいいのかが、まだ心が揺れる。
苦々しい気持ちで、唇の端が引き攣る。
大丈夫。
死にはしない。
でも、それに準ずる気持ち。
僕が僕でなくなる。
何も感じられなくなる。
それが少し怖いけど。
今ならまだ間に合う。
ハイペースランを繰り返して。
今を飛び越えるために。